右サイドでの1vs1の状況から、縦に突破したプレーです。正対によってDFに左右両方向の仕掛けを意識させたこと、体の沈み込みを見せてDFに足を上げさせたことにより、DFが約0.3秒間硬直しました。
プレー前の状況

- 黄色チームは2-2のブロック体制

- 右サイドへパスが出る
- 赤チーム前線の選手が左サイドへ移動
- 黄色チームの最後方選手も左サイドへ移動
プレー内容の整理

オフェンスの動き(赤チーム)
- ボール保持者は縦方向にボールを運ぶ
- 右サイド後方にはスペースがある
ディフェンスの動き(黄色チーム)
- カットインも警戒する姿勢で、ボール保持者とゴールの間にポジションを取る

オフェンスの動き(赤チーム)
- 右ひざの沈む角度が深くなり、前傾姿勢が強まる
- DFと正対している

ディフェンスの動き(黄色チーム)
- 左足を浮かす

オフェンスの動き(赤チーム)
- DFと正対した状態を維持している
- 重心は右足に乗っている
- ボールは左足の足元から動いていない
ディフェンスの動き(黄色チーム)
- 左足を着地する
- 重心はニュートラル

オフェンスの動き(赤チーム)
- 左足でボールを前に運ぶ
- 上半身はDFを向いている
ディフェンスの動き(黄色チーム)
- 前の状態から動いていない(左足着地から0.3秒が経過)
プレー内容の考察
赤チームは前線選手が左サイドにポジションを変えることで、左サイドが3vs3、右サイドが1vs1の状況となります。右サイドでドリブルを仕掛けられるアイソレーションの状況を作り出しています。
ボール保持者はDFと正対しており、カットイン方向と縦方向の両方をDFに対して意識させることができています。正対は抜ききる直前まで維持されていました。
ボール保持者は立ち姿勢のドリブルから、右足のひざの角度を深くして前傾姿勢を強めます。縦方向の突破を警戒したDFは左足を上げます。 そして、DFの左足が着地した時に、ボール保持者は前足(右足)に体重が乗っており加速できる体制です。
体の構造上、左足を着地した直後に左足を動かすことはできません。時間を計測すると左足の着地から約0.3秒間、動かすことができていませんでした。一方、オフェンス側はダッシュ直前の状態で、すぐに前進することができます。
沈み込みの動きを見せてDFに左足を上げさせたこと、正対を維持して左右両方向の仕掛けを意識させたことが、このプレーの大きなポイントだったと考えられます。
このプレーから学べること
正対はDFに左右両方を意識させる技術ですが、このプレーでは抜ききる直前まで正対を維持していました。ギリギリまで縦とカットインの両方を意識させていたことがわかります。DFは些細な動きの変化にも反応しますので、出した足を着地する前に体が縦方向に変化する兆しが見えれば、DFも縦方向に重心を乗せて対応できていたと考えられます。ご自身のプレーを振り返る時も「正対状態をどれくらい維持できていたか」という点に着目して見ると良いでしょう。
重心がニュートラル状態で足を着地してから0.3秒ほど硬直していました。今回のプレーはDFに足を出させたことがポイントでした。プレーを見返すときに「DFが足を出したのはなぜか?」「DFが足を出さなかったのはなぜか?」という点を考察するとドリブルの駆け引きに幅出てくると思います。

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