キーパスはスペースメイクで生まれる

自陣左サイドから敵陣右サイドへのパスを分析します。

プレー前の状況

• 赤チーム9番の味方選手は画面外の左側（自陣）にポジションを取り、黄色チーム7番の注意を少し引いている(左重心)
• 中央の味方選手（赤）が前方に移動して、黄色チームマークはバックステップを踏む
• 黄色チーム守備陣形の真ん中が押し下げられ右サイドの赤チーム7番選手へのパスコースが生まれる

プレー内容の分析

オフェンス（赤）の動き

• ボール保持者は視線フェイクは見られない
• 後ろに下げるそぶりはなく「一つ飛ばし」パスを選択

ディフェンス（黄）の動き

• 7番はパスモーションに対して反応できている

ディフェンス（黄）の動き

• パスコースの左側の選手はインターセプトを狙うがギリギリ届いていない
• 最終ラインの選手はパスの到達先の選手にプレスはかけていない

プレー内容の考察

赤チーム選手の中央を抜ける動きがあり、黄色5番が釣りだされてパスコースが生まれる。（黄色チームの守備陣形が崩れる）

最終的には右サイドの深い位置にいる赤チーム7番に通る。黄色最終ラインの選手は中のポジションを捨てられいないので、マーカーと距離がある形での1対1の局面ができる。

別の選択肢の可能性

パスコースは狭くギリギリを通すパスであった。赤チーム選手が中に抜けたことでできたスペースへドリブルで侵入し黄色7番が食いついてきたら右サイドに展開、パスコースを切ってきたら作り直すという選択肢も考えられる。

このプレーから学べること

スペースメイクの動きからキーパスは生まれています。自分のプレー映像でキーパスだったもの、通ったとしたらキーパスだったものについて、敵味方選手の動きを追跡して見るとさらに理解を深めることができると思います。

また、読まれやすい状況やフェイクの無いモーションでは、パスの難易度は高くなります。難易度が高いプレーを見返すときに他の選択肢について考えることで、プレーの幅を広げることができます。